脱毛期間中の日焼けNGは、もはや常識です。
では、仕事で外にいる時間が長い人や、部活動をしている学生さんなど、日焼けしやすい環境にいる人は、脱毛サロンやクリニックには通えないのでしょうか。
また、「夏は海やプールで遊びたい」「ビーチリゾートに行きたい」という人も、脱毛期間中は我慢しなければいけないのでしょうか。
安心してください。実は、日焼けをしていても脱毛可能なサロンやクリニックがあるんです。
- 日焼けしていても通えるサロンやクリニックを知りたい
- どれくらい日焼けしていると脱毛NGになるの?
- 今通っているサロンが日焼けNGだったらどうすればいい?
このような方は、ぜひ読んでみてください。
なぜ脱毛中の日焼けはだめなの?
脱毛サロンや医療クリニックの注意事項には、脱毛前後は日焼けをしないようにと記載されています。
うっかり日焼けしてしまうと、最悪の場合、当日の予約がキャンセルになり、肌が元の色に戻るまで施術できなくなることもあります。
なぜそれほどまでに、脱毛期間中の日焼けはいけないのでしょうか。
肌荒れや痛みなどの肌トラブルが起こるから
肌は紫外線を浴びると、表皮にあるメラノサイトという細胞がメラニン色素を作ります。
メラニン色素は表皮にバリアを張ることで、紫外線によってDNAが破壊されたり、細胞が傷つけられたりするのを防いでいます。
日焼け後の皮膚は、このメラニン色素が大量に生成されている状態です。
一方、エステの光脱毛や、クリニックの医療レーザー脱毛は、肌に照射した光が毛根周辺(毛乳頭や毛母細胞)の黒いメラニン色素に吸収されて熱を発生させ、ダメージを与えることで毛を生えなくする仕組みです。
そのため、日焼けした肌に脱毛を行うと、光やレーザーが肌表面のメラニン色素にも反応し、ヒリつきや赤みが強く出ることがあります。
また、日焼け後の肌は乾燥して刺激に敏感なため、照射時に痛みを強く感じます。
脱毛効果が出にくくなるから
日焼けをすると、光やレーザーが肌の黒色に反応し、本来のターゲットである毛根まで届かなくなります。
また、多少の日焼けは出力を下げて対応するケースもありますが、出力を下げれば脱毛効果も下がります。
いずれにしても、せっかく施術を受けても十分な効果が得られず、脱毛完了までに長い期間がかかったり、規定の回数で脱毛が終わらなくなってしまいます。
脱毛前だけじゃない!脱毛期間中はずっと日焼けNGなワケ
日焼けは脱毛前だけではなく、脱毛後も十分注意しなければなりません。
なぜなら、光やレーザーの照射後は、肌内部の水分が奪われて乾燥しやすくなるから。
乾燥した肌はバリア機能が失われ、普段よりも紫外線の影響を強く受けます。
特に、もともと色が黒くなりやすいスキンタイプの人は、少しの時間外出しただけでも日焼けしやすくなります。
肌のターンオーバーの周期は年齢によって異なりますが、元の肌色に戻るまで2~3ヶ月かかることもあり、そうなると次の施術が大幅に遅れます。
脱毛後2週間ほどは、日焼け止めはもちろん、UVカット効果のある衣類を着用する、日傘をさすなどして、万全の対策をとりましょう。
どの程度の日焼けだと脱毛できない?
日焼けNGと言われても、具体的にどのくらい焼けていたら脱毛できないのか疑問に思っている人も多いと思います。
そこで、サロンやクリニックが施術NGとする基準を紹介していきたいと思います。
海やプールでの日焼け
海やプールで、水着の跡ができるほどしっかりと焼けてしまったら、肌の色が元に戻る2~3ヶ月の間は施術できません。
また、ゴルフ焼けや、スキー・スノーボードなどのウィンタースポーツで雪焼けした場合も、脱毛は難しいでしょう。
夏に日焼け対策をせずに過ごした腕や足
紫外線の量が多い季節は、通勤や通学、近所への買い物などの短い時間でも、衣類から出ている部分が焼けてしまいます。
また、紫外線A波はガラスを通すので、オフィスの席が窓際の人、車の運転をよくする人は、半袖やノースリーブを着ている腕、ショートパンツやスカートをはいている足が焼けやすいです。
紫外線対策をせずに夏を過ごし、肌が露出している部分としていない部分の境目がはっきり分かる場合は、脱毛できない可能性が高くなります。
赤い、かゆい、痛いなど炎症がある日焼け
日焼け直後の赤みのある肌、かゆみや痛み、腫れなどの炎症がある肌は、光やレーザーの刺激で症状が悪化する恐れがあります。
ほぼすべてのサロンやクリニックで、脱毛NG、または日焼け部分を避けての施術になります。
日焼けOKの脱毛サロンやクリニックもある!
ここまで読んで、「やっぱり日焼けしたら脱毛はできないのね」とがっかりした人も大丈夫。
従来の脱毛器は、メラニン色素をターゲットとしていたため、日焼けした肌に照射をすると、やけどを起こしやすい、脱毛効果が出にくいといった理由で脱毛NGでした。
ところが最近は、メラニン色素に反応せずに照射できる脱毛器を扱っているサロンやクリニックがあるんです。
【必見!】日焼けOKの脱毛方法4つとその理由
日焼け肌でも施術可能な脱毛方法は、4つあります。
①SHR脱毛(蓄熱式脱毛)
SHR脱毛のターゲットは毛乳頭ではなく、毛根を包む「毛包」。
毛乳頭に高熱を集中させるのではなく、弱い光を連続照射し、毛包全体に熱をためて作用させる方法です。
毛の黒い色素に反応する光ではないので、メラニン色素の多い日焼け肌でも、逆にメラニン色素の少ないうぶ毛でも、どちらの脱毛も可能です。
また、一発で強力なエネルギーを与えないため、痛みが少ないというメリットもあります。
②ハイパースキン脱毛
毛根の根元より少し浅い部分には、「バルジ領域」という発毛因子(毛の種)を作り出す部分があります。
ハイパースキン脱毛は、この発毛因子に36~38度程度の特殊な光を照射することでムダ毛にアプローチし、抑毛や減毛を行う方法です。
ターゲットはメラニン色素ではなくバルジ領域の発毛因子なので、日焼けをしていても問題なく脱毛でき、また高温によるやけどや色素沈着が起こる可能性が低いのも特徴です。
③YAGレーザー脱毛
医療レーザー脱毛の波長は、アレキサンドライトレーザーで755ナノメートル、ダイオードレーザーで800ナノメートルほど。
一方、「YAGレーザー」は1,064ナノメートルと波長が長いのが特徴です。
肌表面のメラニン色素へはほとんど反応せずに毛根まで届くため、日焼け肌はもちろん、色黒肌や黒ずみのあるデリケートゾーンの脱毛にも適しています。
また、毛根が深い男性のヒゲにも、高い脱毛効果を発揮します。
④ニードル脱毛(電気脱毛)
毛穴に「ニードル」という細い電気針を挿入し、電気を流して毛乳頭や毛母細胞を破壊する方法です。
毛根に直接ダメージを与えるためメラニン色素の有無は関係なく、日焼け肌でも問題なく脱毛できます。
また、メラニン色素が薄いうぶ毛や、色素がない白髪など、どんな毛質でも脱毛可能です。
【注意!】日焼けOKな脱毛方法にはデメリットもある
日焼けする可能性が高い人、UVケアをするのが面倒な人にとってメリットの多い日焼けOKな脱毛方法。
ただ、デメリットもあるので、良い面、悪い面の両方を知ったうえで利用を検討しましょう。
ここでは、先ほど紹介した日焼けOKの脱毛方法のデメリットについて解説します。
①SHR脱毛(蓄熱式脱毛)のデメリット
SHR脱毛は導入されて間もないことから、一般的な光脱毛や医療レーザー脱毛に比べると、扱っているサロンやクリニックは少ないです。
また、新しい脱毛方法なので実績やデータが少なく、数年後、十数年後の脱毛効果については実証されていません。
②ハイパースキン脱毛のデメリット
成長期の毛にダメージを与える一般的な脱毛方法では、施術後数日から数週間でムダ毛が抜け落ちます。
一方、ハイパースキン脱毛は、今生えている毛ではなく、これから生える毛の種に作用するため、毛が抜け落ちるのではなく、徐々に生えにくくなるという効果の現れ方をします。
そのため、他の脱毛法のような目に見える効果が感じにくいです。
③YAGレーザー脱毛のデメリット
エステの光脱毛よりも痛みが強いと言われる医療レーザー脱毛ですが、そのなかでもYAGレーザーは、特に痛みを感じやすいです。
YAGレーザーの代表的なマシンである「ジェントルYAG」は、冷却ガスを噴射し、肌の感覚を麻痺させながら照射をしますが、それでも、VIOなどの皮膚が薄く敏感な部位は、強烈に痛いです。
また、照射口が小さく、一気に広範囲の照射ができないため、施術時間が長く、それだけ痛い時間も長く続きます。
さらに、YAGレーザーは導入しているクリニックが少ないのも残念なポイントです。
④ニードル脱毛(電気脱毛)のデメリット
どんな肌や毛質でも確実な脱毛効果があるニードル脱毛ですが、3つの大きなデメリットがあります。
1つ目は、毛穴1つ1つに針を挿入し電気を通すため、施術時間が長いこと。2つ目は、痛みが強いこと。そして3つ目は、料金が高いことです。
光脱毛や医療レーザー脱毛は、部位や施術回数で料金が決まっていますが、ニードル脱毛は「1本100円」「10分5,000円」といった料金設定なので、毛量が多いほど、脱毛範囲が広いほど高額になります。
また、現在の脱毛の主流は光脱毛やレーザー脱毛なので、ニードル脱毛を行う脱毛サロンやクリニックは減少傾向にあり、施術を受けられる店舗が近くにない可能性が高いです。
日焼けOKの脱毛方法の特徴と取り扱いサロン&クリニック
YAGレーザーを除いては、照射ターゲットがメラニン色素以外であることが、日焼けOKの脱毛方法の特徴です。
ただしYAGレーザーにおいても、波長の長さから、表皮のメラニン色素にはほとんど影響を及ぼさないことが、日焼け肌にも照射できる理由となっています。
SHR脱毛 | ハイパースキン脱毛 | YAGレーザー | ニードル脱毛 | |
---|---|---|---|---|
機種 | ルミクス/ソプラノアイス・プラチナム | ハイパースキンカレン | ジェントルYAG | – |
脱毛の仕組み | 毛包に弱い光を連射して蓄熱し、発毛を抑える | バルジ領域の発毛因子に特殊な光を照射して、発毛を抑える | 肌表面のメラニンには反応しない波長の長いレーザーを照射して、毛乳頭を破壊する | 毛穴に電気針を挿して電気を流し、毛乳頭を破壊する |
回数 | 2~4週間ごとに計12~18回 | 3~4週間ごとに計12~18回 | 2ヶ月ごとに計5~6回 | 範囲や毛量により異なる |
効果 | 長期間に渡る減毛 | 長期間に渡る減毛 | 永久脱毛に近い効果 | 永久脱毛の効果 |
取り扱い店 | ストラッシュ/ラココ/ビューティースキンクリニック/聖心美容クリニック | ディオーネ | リゼクリニック/フェミークリニック | エステティックTBC/ビューティースキンクリニック |
今通っているサロンが日焼けNGなら、日焼けOKのサロンとのかけもちもあり!
夏などは、腕や足は日焼けしていて、脇やVIOラインは焼けていないということもあると思います。
このような場合、日焼けした部位だけ、日焼けOKの脱毛サロンやクリニックで施術を受けることも可能です。
ただ、サロンやクリニックでは適切な脱毛間隔が決まっているため、同時期に同じ部位の施術を受けないよう注意しましょう。
日焼けOKなおすすめ脱毛サロン
それでは、日焼け肌でも安心して施術が受けられる脱毛サロンをご紹介します。
【ディオーネ】脱毛しながら美肌になれる
ディオーネの「ハイパースキン脱毛」は、メラニン色素ではなくバルジ領域の発毛因子に作用する、特殊な光を照射します。
そのため、日焼けをしていても高い熱が発生せず、痛みや肌トラブルなく脱毛できます。
また、ハイパースキン脱毛の光には、フォト美顔の光が含まれており、乾燥しがちな日焼け後の肌も、ツルスベにケアしながら脱毛できます。
全国に120店舗を展開。通いやすいのもおすすめポイントです。
【ストラッシュ】日焼け肌・地黒・うぶ毛、どんな肌や毛質もOK
ストラッシュは、4段階に分けた光を連続照射し、肌に負担がかからないように徐々に毛包全体の温度を上げてダメージを与える「SHR脱毛」を採用。
メラニン色素には作用しないため、日焼け肌だけでなく、色素の少ないうぶ毛の脱毛にも高い効果を発揮します。
また、毛周期に関係なく施術が受けられるので、脱毛完了までの期間が短いのが特徴。
月額制、パックプラン、都度払いと支払方法が選べるのも、気軽に通える脱毛サロンとしておすすめの理由です。
日焼けOKなおすすめ医療脱毛クリニック
医師の下で安心して脱毛を行いたい方におすすめの医療脱毛クリニックを紹介します。
【リゼクリニック/メンズリゼ】色素が濃い肌でも脱毛可能なYAGレーザーを採用
リゼクリニックでは、肌状態や毛質を見極めたうえで、3種類の脱毛マシンの中から最も適したものを医師が選択し、施術を行います。
日焼け肌や色素沈着の濃い部位には、波長が長く肌表面のメラニン色素に反応しにくい「ジェントルYAG」が使用できます。
日焼け肌の人でも安心して脱毛できる、安全性と脱毛効果を兼ね備えたおすすめのクリニックです。
男性専用の「メンズリゼ」もあります。
【ビューティースキンクリニック】4種類の脱毛器であらゆる肌質に対応
4種類のタイプの違うレーザー脱毛器を、肌色や毛質に合わせ部位ごとに使い分けているクリニック。
日焼け肌でも脱毛可能な「ソプラノアイス・プラチナム」の扱いもあります。
また、レーザー脱毛以外に、ニードル脱毛の施術も行っています。
新宿に1店舗のみですが、通える範囲にある方には大変おすすめのクリニックです。
【ゴリラクリニック】日焼けしがちな男性のヒゲ脱毛におすすめ
男性専門のゴリラクリニックでは、全5種類のレーザー機器を扱っており、マシンを使い分けることで、日焼け肌はもちろん、あらゆる肌タイプ、毛質、毛量に対応できます。
また、毛が濃く毛根も深いヒゲは、体の中でも最も痛みを感じる部位の1つですが、希望により笑気ガス・麻酔クリーム・局所麻酔を使用することも可能です。
もちろん、ヒゲだけでなく、ビキニラインを含む全身のあらゆる脱毛が可能です。
まとめ
肌表面のメラニン色素に反応しない、または影響の少ない方法であれば、日焼け肌への脱毛も可能です。
- さまざまな理由で日焼け予防が難しい人
- 今までに日焼けを理由に施術を断られたことがある人
- 色黒の人
以上のような人は、ぜひあきらめずにこのような脱毛機器を扱っている施設でカウンセリングを受けてみてください。
ただし、日焼け肌OKのサロンやクリニックでも、施術当日に炎症がある場合は脱毛できません。
脱毛期間中は、日焼け止めを塗る、美白化粧品を使用するなどして、できるだけ日焼けをしないように心がけましょうね。